営業マンの売上が中々あがらない…
そんな時によく出る一言。
「もっと営業にいけ!!」
売上があがらないから、もっと外回りの時間を増やし、訪問件数を増やす。よくありがちなシーンですね。
営業マンが社内にいると「まぁた外回りもせずに中にいる…」とサボっているかの評価をされがちですし、これ、以前私がいた会社もこうでした。ですが多くの営業マンを見てきた経験から言わせていただくとこれは間違いです。
《売上のあがらない営業マン》と《売上を上げる営業マン》の違いの一つが、1件の訪問の濃度にあります。濃度の薄い営業マンは圧倒的に準備不足なのです。単に何件訪問したか?に捕らわれ、商談内容が薄くなっています。一方、売れる営業マンは準備に余念がありません。そして訪問件数が少なくとも成約率が高いのです。
では準備とは何なのか?
カタログを全てカバンに詰め込んである。見積書も持った。さぁ準備万端!このパターンこそ準備不足の典型です。
顧客1件、1件、扱う商品も業種も異なるのに全ての顧客に同じ資料を用意して同じ話をするなんてナンセンスです。例え売り込む商品が同じでも、持っていくトークの展開の仕方が異なります。
営業に行く際の準備とは?
- 顧客の製品、業界を理解しているか?
- 顧客の抱える問題点を理解しているか?
- 顧客の競合先の情報をもっているか?
- 顧客が今後抱えるであろう潜在需要を理解しているか?
- 自社の製品が顧客にどのようなメリットを与えることが出来るか理解しているか?
最低この程度は事前準備としてしておくべきです。
出来ているようで出来ていない準備
多くの営業マンはこれを聞くと、当然そんな事は理解している!と言いますが、本当に顧客の製品のことを理解している営業マンは極わずかです。ルートセールスの営業マンはある程度知っていますが、新規開拓の営業マンのほとんどはよくわかっていません。せいぜい業種を知っている程度です。その証拠に同行して訪問する際に次の顧客は何をしているのか?と尋ねると、自動車系です!とか、鉄鋼関係です。とか化学薬品系です。など曖昧な答えしか返ってきません。突っ込んで聞くとそれはわからない。という営業マンがほとんどです。
出来る営業マンはこの準備にかける時間が違います。しっかり顧客の製品について勉強し理解し、顧客の問題点について深い提案が出来ます。また顧客との商談の中でも顧客の製品の話題が多いです。顧客の製品についての話題が多いからこそ、顧客から様々な情報を引き出すことが出来ます。
逆にほとんどの営業マンは顧客のことを知らないから、知っている自社の話ばかりします。しかもお門違いな提案なんてするものだから顧客の信頼を得ることが出来ません。
営業マンの売り上げをあげたいなら、営業に出る前の事前準備に時間をかけねばなりません。
外回りだけが営業の仕事では無いのです。